歯科口腔外科
歯科口腔外科について
お口の中の外科的な治療を行います
歯科口腔外科では、インプラント治療に付随する治療はもちろん、親知らずの埋伏抜歯、舌や粘膜疾患の治療、交通事故やスポーツなどの外傷による治療、顎変形症ならびに唾液腺疾患、炎症、外傷、顎関節症等、外科的処置を伴うさまざまな疾患の治療を行います。
症例によっては大学病院等の専門機関を御紹介致します。
主な治療内容
1、親知らずの抜歯
「親知らず」とは、前から数えて通常8番目、第3大臼歯のことをいいます。
20歳前後に萌出する歯のため、「親知らず」や「智歯」と呼ばれますが、実際には歯槽骨に埋まったままであったり、歯の一部のみが顔をだしていたり、ということがほとんどです。
また、もともと親知らずが欠損していることもあります。
親知らずは虫歯・歯周病のほか、歯列の乱れや顎の運動の阻害などといったトラブルを起こしやすい歯であるため、ごく一部の場合を除いて抜歯をお勧めすることが多いのですが、親知らずの抜歯は実は難しくリスクも高いものです。
当院では、痛みとリスクに対処した施術を行います。
2、炎症
親知らずの周囲の感染、虫歯による根の先の化膿による急性化等により、頬が腫れて顔が非対称になるようなやや重い炎症を扱います。
抗生剤により、炎症を鎮めた後、原因歯の治療を行います(抜歯、根の治療等)
なお、炎症の状態はおおまかに下記のように分類されます。
頬の腫脹 | 発熱 | 開口障害 | 治療 | |
---|---|---|---|---|
軽度 | なし | なし | なし | 抗生剤内服 |
中等度 | 限局的に膨らむ | あり37℃台 | 出ることが多い | 抗生剤内服または点滴 |
重度 | 末広がりの膨らみ | あり38℃台 | 著明 | 入院による消炎 |
3、嚢胞(のうほう)
体の中に形成された病的な袋状のものを嚢胞といいます。進行した虫歯が原因で根の先(の骨の中)にできるのが、最も一般的です。
炎症の原因ともなり、腫れてから来院されることが多いですが、自覚症状がないこともあります。
治療は、歯肉を切り病変を摘出します(大きいのう胞の場合は開窓にします)
歯の状態によっては原因歯を抜歯することがあり、大きい(顎の骨の中で広がっている)ときは、入院による治療が必要になります。
4、顎関節症
大きく分けると
- 筋肉由来と関節およびその周囲組織由来
- 骨の形(進行例)
手術は行わず、「スプリント」というマウスピースを作成し改善していくことが多いです。
(痛みに比べ、雑音は改善しにくい傾向があります。)
5、外傷
外傷に当たるものとして、転倒や衝突、殴打などによる歯の破折、脱臼により歯が動く、歯茎の周りからの出血等が挙げられます。
❖ 歯が欠けている場合
・歯の先だけ折れているとき
詰め物の(または冠を被せる)治療をします
・歯の真ん中で折れているとき
神経を抜いて、冠を被せる治療をします
・根っこが折れているとき
神経を抜いて冠を被せる(または歯を抜く)治療を行います
❖ 歯が抜け落ちた場合
歯が衝撃で取れてしまったときは、できるだけ早く抜けたところに戻し、固定する治療を行います。歯が生着するかどうかは、抜けたときの状況(場所、治療までの時間)で異なります。
※抜けた歯は、牛乳もしくは生理食塩水につけて持参してください。
※顎の骨が折れているときは入院による治療(顎間固定または手術)が必要となります。
6、粘膜疾患
- 白板症(はくばんしょう)
- 紅板症(こうばんしょう)
- 口腔カンジダ症
- 再発性アフタ
- 扁平苔癬(へんぺいたいせん)
- 口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)
- ウイルス性疾患
7、インプラント治療
歯を虫歯や歯周病、外傷などで失った場合や、義歯が簡単には外れてこないようにする場合に、骨に直接維持を求めた人工の歯(人工歯根)のことを言います。
治療を行う場合、顎の成長が終わっていることが条件になります。
歯科口腔外科のよくある質問
顎の周辺が腫れてきて心配です。
顎が腫れる原因は様々ですが、虫歯や歯周病が原因のこともあります。
通常、虫歯や歯周病で細菌感染が認められた時、酷くなると周囲の歯茎に出来物ができることが多いのですが、膿のたまり方から皮膚の方に広がることがあります。膿を出して、原因の歯を治療すると治っていきます。
嚢胞(のうほう)とは何ですか?
身体の中に生じる袋状の病的な構造物です。
お口の中では、歯根のう胞や含歯性のう胞、粘液のう胞などが生じます。
それぞれ原因や症状が異なるため、まずは精密に検査する必要があります。
レーザー治療について
当院では、できるだけ患者様の負担を軽減し、最善の治療ができるようレーザー治療を行っております。
レーザー治療は虫歯の治療から歯周病治療、メラニン除去による審美治療、口内炎の治療や根管治療などにも幅広く活用されています。
この治療の特徴として、通常の治療と比べて痛みが少ないため、麻酔の使用量を極力少なくすることができ、殺菌・止血効果が高く、術後の痛みや腫れが少ないという点が挙げられます。
また、瞬間的に照射を行う治療のため、出血や傷跡が残ることは比較的に少なく、副作用もありません。
レーザー治療の特徴
- 消炎効果で炎症を抑える事が出来る
- 鎮痛効果で痛みを減らすことが出来る
- 止血効果で出血を最小限に抑えることが出来る
- 殺菌・消毒効果で歯神経の保護や治療のしにくい患部への治療が可能