予防歯科治療
予防歯科治療について
今や歯科医療の主流は、「治療」から「予防」になりつつあります。
悪くなってしまったところを治療するのはもちろん大切なのですが、それだけでは「悪くなっては治療し、また悪くなっては治療し」の繰り返しになってしまい、健康な歯がどんどん少なくなってしまいます。
大切なのは「これ以上お口の健康が損なわれないような口腔環境をつくること」なのです。
セルフケアとプロのケア
歯周病や虫歯で辛い思いをしないためにも、毎日の歯磨きなどのセルフケアはとても大切です。
歯周病検査では歯周ポケットが4mm以上になると、歯周病と診断されます。(初期の歯周病と診断されるのは4mmです。)
しかし、患者様ご自身でこの深さまで歯ブラシの毛先を到達させることは不可能だと思われます。
そこで、定期的に歯科医院へ通い、国家資格を持ったプロの手でケアを行うことが重要となります。
セルフケアでは落としきれなかった汚れを完全に除去し、虫歯や歯周病を防ぎましょう。
❖ セルフケア
歯科治療において、予防で最も重要なのは、患者様が日々ご自身で行うセルフケアです。
セルフケアを怠るといくら歯科医院に通っていたとしても、健康はいつまでも続きません。
セルフケアのために必要な歯ブラシ・歯磨き粉・フロスや歯間ブラシも、人により合う・合わないがあります。
当院でも各種取り揃えており、また歯科衛生士が患者様に適したものをお勧めしますので、遠慮なくご相談ください。
❖ プロのケア
セルフケアを補うために歯科医院にて国家資格を持った歯科衛生士が行うケアのことを「プロケア」と言います。
当院でのプロケアでは、歯科衛生士がご自身で取りきれなかった歯石・プラークを徹底的に除去していきます。
予防歯科治療におけるプロケアの頻度としては、一般的には3ヶ月に一度程度が理想と考えますが、患者様ごとの虫歯、歯周病、生活習慣のリスクに応じて、患者様ご自身と歯科医師・歯科衛生士で頻度を決めていきます。
特に生活習慣やブラッシングが苦手な患者様に対して、もしくは希望する患者様に関しては高頻度での来院をお勧めしております。
定期的な来院により、患者様ご自身のモチベーションの向上や、セルフケアのテクニックが向上することで、次回の来院までの期間を伸ばしていくこともあります。
口腔内の状態や習慣は通り一遍ではありませんので、それぞれの患者様に応じてプログラムを決めていくことになります。
一人ひとりのリスクに合わせた予防
歯は削らずに予防していくのが大事です。詰め物やかぶせ物は、自分の歯以上には決して良くなりません。
もし、削らなくてよい状態と当医院で判断されたなら、PMTC・歯石除去・フッ素イオン導入・ブラッシング指導・フッ素洗口・食事指導などを行い、定期的にチェックさせていただきます。
❖ PMTC
日々の歯磨きでは不十分な部分を、スタッフが患者様に代わって機械的清掃器具と、フッ素入りペーストを用いて歯を清潔にクリーニングします。
歯ブラシで取り切れないプラークをも取り除くことができるので、虫歯や歯周病、口臭の予防に非常に大きな効果があります。
❖ 歯石除去
歯石とは、歯の表面の食べかすや微生物などに、唾液中のリン酸カルシウムが作用して出来た硬い石状のものです。その上にたくさんの歯垢がついて細菌の巣となってしまうと、歯を支える周りの組織に悪影響を及ぼしてしまいます。
虫歯になっていない健康な歯でも、歯を支える周りの組織がしっかりしていないと、歯はダメになってしまうのです。
こういった歯石ができてしまうと、自分では取り除くことはできず、歯科医院にて特殊な専門の器具(スケーリングやPMTCなど)を用いることでしか、除去することが出来なくなってしまいます。
定期検診でしっかり予防を行いましょう
歯科医院へはこれまで「歯が痛くなってから行く」という方が多かったのではないでしょうか?
確かに歯医者では痛みの原因を根本から取り除いてくれますが、少なからず歯の寿命を縮めてしまいます。
歯は一度削ってしまったら、もう元には戻せません。
ずっと健康な歯を保つためにも、虫歯の治療によるダメージを歯に与える前のケアを心がけることが大切です。
現在痛みを感じている方はもちろん、そうでない方も定期的にチェックして頂く事をお勧めしております。